最近、北海道函館への進出が話題になったヴォルネイの老舗名門ドメーヌ、ドメーヌ・ド・モンティーユ。グラン・クリュのコルトン・クロ・デュ・ロワ、良年2010年です。
ドメーヌについて
ド・モンティーユ家は、17世紀のフランス革命前からヴォルネイ村に居を構える旧家で、1920年後半からワイン造りを始めています。先代のユベール氏がドメーヌの基礎を作り、パリで会計士をやっていた現当主エティエンヌ氏がドメーヌ経営に参画すると、次々にブドウ畑を買収し、当初3haであった自社畑は、現在37haに拡大しています。最近は、シャトー・ド・ピュリニ―・モンラッシェの買収、さらに、北海道の函館への進出がニュースになりした。
このドメーヌのワインは、ヴォルネイのプルミエ・クリュを何度か飲みましたが、グラン・クリュは初めてです。もっとも、ここのグラン・クリュは、このコルトン・クロ・デュ・ロワとコルトン・シャルルマーニュ、そして、ニュイのクロ・ヴージョのみのようです(過去にはモンラッシェの所有していたこともあるようです)。
憧れは、何と言っても、2005年にデュジャックと共同で、トマ・モワイヤールから買収したヴォーヌ・ロマネのレ・マルコンソールですが、残念ながら、これは未だ飲んだことがありません。
ドメーヌ・ド・モンティーユ コルトン・クロ・デュ・ロワGC 2010年
[2010] Domaine de Montille Corton clos du Roi Grand Cru
このワインは、5年程前に13K円で購入しています。

以下、テ―スティングメモから。
艶のあるやや淡い色調。縁にかけて薄めの僅かにレンガ色がかったのグラデーションも。それほど熟成の進んだ色合いではない。レッグの長さは、中程度。
抜栓直後は香りはやや控え目だが、間もなく、赤黒系果実、ベリーよりもチェリーを感じる甘く柔らかな香り。さらに、ドライフルーツ、ドライハーブ、紅茶(ミルクティ)、更に下草や僅かに腐葉土的な熟成ブーケも。味わいは、やや低めの酸のアタックに梅紫蘇っぽいに甘みを感じる果実味が口中に広がる。タンニンはシルキーで滑らか。余韻もそこそこ長い。
コルトンらしからぬ?柔らかく、薄旨タイプのワイン。
(3.5)
このドメーヌのワインの薄旨系で柔らかな味わいのエレガントなタイプが多いと思います。このワインを飲むとグランクリュのコルトンでもその傾向が表れています。
プルミエ・クリュやグラン・クリュは、長期熟成もありかと思いますが、リリース後10年くらいで味わうと、その特徴が最も楽しめるような気がします。
<了>
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